かれこれ音楽稼業も40年近くやっている。
バイトではなく自営として、まぁ、自営もバイトみたいなものですが。
職業作家を最初から目指していたものの編曲というそのクリエイティブな職種に憧れ
とにかく編曲=レコーディングで生計を立てるというのが高校、大学時代からの目標であった。
それは決して表立って唄う事のない、裏方職人という職に的を絞っていた。
いきなりアレンジャーで生活は出来っこない。世の中に知られなくては仕事なんて来やしない。
しかし’80年代というのは実に恵まれていた。
自身の為というよりは好き勝手に曲を書き、実はそれはアレンジが上がった時点の完成形を目指すため、というのが目的で別に自分が矢面に立ちたいのは全然微塵も目的には入っていなかった。
そんな我がままな条件でもアルバムを作って良いと言ってくれたのが当時の(財)ヤマハ音楽振興会だった。
このレコーディングのため初めて購入するシンセはプロフェット5。豪華だ!
ローンを組んだのを覚えている。
そして、制作に取り掛かるも曲書きがいささか面倒でなかなか捗らずやたら完成までに時間がかかった。工事が遅いという訳で当時の制作室長から「東北新幹線」でいいだろうと言われるままに内容とはかなり違う響きのユニット名を賜った。
鳴海寛という天才がいればこその唯一のセルフアルバム「THRU TRAFFIC」はノープロモーションだったらしい。当然全く売れなかった。そのうち街の中古レコード屋で◯◯百円とかで売れずに置かれてるのもよく目にした。
ところが2007年にライター金澤氏の後押しがありVivid SoundからまさかのCD化。
何故に??!!でもきっと評価して下さるかたの耳に留まり
形になったのだろう。有り難いと強く思い奇跡かとも思った。
ところが、もっと恐ろしい、いや嬉しい信じられない事が起こってしまった。
なんと今後はまさかまさかのアナログ盤再発である。
春辺りと聞いていたが全然気配がない。予約は始まっているというのに、でも中止というのは解くある事でこれまでもモノをこの手にするまで本当に発売かどうかは信じない事にしている。
JET SET というところから8月7日に再発され、数日後うちに郵送で届けられた。
ライヴ会場で物販として置きたいところだが既に店頭に並ぶかどうかも危ういほど品薄らしい。
有り難いけどもうちょっと初版のプレスを多くして欲しかったなぁ。
まぁ、とにかくうちにはもう発売当時のLPレコードは完璧な姿では存在していない。熱で曲がりジャケットの端はその頃飼っていたロングミニチュアダックスにカジカジされてるし(笑)
ともあれ、感謝!!!

恐らく在庫があればコチラで買えます。↓
JET SET 東北新幹線 THRU TRAFFIC/>