今年最後の公演はChristmas eveに西ノ宮市で行われました。
一昨年から数えると112回。近年稀にみる多くの本数でもありまた公演回数も歴史に残るコンサート。
ライブとは生き物故に毎回少しずつ何かが違ったり、また思わぬハプニングもあったりするのも当然なんですが全ての公演が無事に出来た事はホントに良かった。
アグネスとは26年に渡るお付き合いをさせて頂いており、出会いは「Girl Friends」というアグネス自らのプロデュースアルバムです。
初めてアルバム全曲のアレンジを任せて頂き、高校時代から密かに目指していた編曲家の道が少しずつ開けて来たような頃です。アルバムタイトルの如く作家陣は全員女性で、当時アレンジャーという仕事をやっていた女性は私一人であったから必然的に全曲という事になりました。仕事としては男女関係ない訳ですがアグネスの拘りは充分に感じ取れました。
共に20代半ばの頃のお話です。
以来、レコーディングは度々ご一緒させて頂き、また遥か22年程前の北京コンサートではバンマスとして起用して頂きステージはそれが最初だったと記憶しています。
バンマスという立場はやはりアレンジャーと似た点が多く総合的な完成形を色んなアングルで視て行く事だと思います。
ですから先ずはフロントのアグネスを輝かせる事です。
スタジオと違う点は色々あるけど詰まるところはやはり現場を明るく楽しく何が起きても動じず速やかな対応、処理能力が問われそこが手腕の見せ所かなぁ、と思ったりします。
少々具体的な事を申しますと生なので瞬間瞬間の足し算引き算をして1プレーヤーとして現場に参加する事。唄は勿論の事、メンバーの音も聴きある時は引く(弾くではなく)という事などかなぁ。日本語の変換が違うと大変だけど引く技も弾き手には重要だと思います。
また会場の様子も観察しながらMCの時も耳を傾けお客様と一体になるetc…..。
自分の拘りは些細な事だけど例えば譜面の捲り方やタイミングにも注意しています。
さりげなく、がベストだと思います。こんな事・・・なんだけど丁寧に行いたい。
またこのツアーに於いてはスパンが長いだけあってスタッフの皆さんとの関わりも必然的に密になり、大抵は音響関係のかたと舞台監督程度に留まるところですが照明や舞台のかたともお話出来てそれぞれのプロの技も魅せて頂けた事でした。
それもこれも全てはアグネスが超人的な頑張りをしてくれたからこそです。
アグネスの替えはきかないのと同じように私も影武者ながらそういう意志を持ってやって来たつもり。
色々な思い出があり、楽な事ばかりではなかったけれど決してお金では買えないものを得られたと思います。
また心に宝をひとつ積む事が出来ました。
皆さんのお陰で112回、ステージから素晴らしいものを魅せて頂きました。
心を込めて、ありがとうございます。
写真は前日の神戸市の様子。
ちょうど24日に向けてワクワクしながら少し歩いた街です☆
今日のバンドメンバー
Sax: 中村哲
Keyboards & Vl.: 石黒彰
Guitar: 末松一人
Perc.: 山田智之
二胡 & 三線: 橋本幸彦
Rhodes,A.Pf & Cho. : 山川恵津子